「MIXって何?自分の声とカラオケを合わせるだけじゃないの?」 「MIXするとどう変わるの?必要なの?」
歌ってみたを始めると、必ず出てくる「MIX」という言葉。
なんとなく「音をいい感じにする作業」というイメージはあっても、具体的に何をしているのかわからない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、MIXの基本から依頼方法まで、初心者向けにわかりやすく解説します。
- MIXとは何か、何をする作業なのか
- MIXありとMIXなしでどう変わるか
- MIXの主な工程と専門用語の意味
- 自分でMIXするか依頼するかの判断基準

P!xL(ピクセル)
P!xL(ピクセル)
- Mixxx(当サービス)運営者
- 歌ってみた制作株式会社PXstudio代表取締役
- 一般社団法人日本歌ってみたMIX師協会監事
- ミキシングエンジニア歴:10年以上
- 過去Mix件数:2,000件以上
- 歌い手経験あり:3年程度
- Xでも発信中@pixl_05
MIXとは?ひとことで言うと
MIX(ミックス/ミキシング)とは、録音した声とオフボーカル(inst)を合わせて、聴きやすい音源に仕上げる作業のこと。
もう少し具体的に言うと、以下のような作業を行います。
- ボーカルとinstの音量バランスを調整する
- 声の不要な音域をカットして聴きやすくする
- リバーブ(残響)をかけてinstに馴染ませる
- 音量のムラを整えて聴き疲れしない音にする
- 最終的な音圧や音質を調整する
「ボーカルと伴奏を重ねるだけ」では、声が浮いて聴こえたり、音がこもって聴こえたりします。
MIXはその「違和感」を解消し、プロっぽい聴きやすい音源に仕上げる工程です。
MIXするとどう変わる?Before/After
MIXの効果を実感するには、Before/Afterを聴くのが一番です。
- ボーカルが浮いて聴こえる(instと馴染んでいない)
- 音量にムラがある(大きすぎたり小さすぎたり)
- 「サ行」がキンキン響く
- 全体的にこもった印象
- instに比べてボーカルが埋もれている
- ボーカルとinstが自然に溶け合っている
- 音量が安定していて聴きやすい
- 耳に痛い音がない
- クリアで抜けの良い印象
- YouTubeで聴いても違和感がない
MIXは「音を良くする」というより、「聴きやすく、違和感のない音源に仕上げる」作業と言えます。
MIXの主な工程【6ステップ】
MIXでは具体的にどんな作業をするのか、主な工程を紹介します。
1. 音量調整(ゲイン調整)
2. EQ(イコライザー)
3. コンプレッサー
4. ディエッサー
5. 空間系エフェクト(リバーブ/ディレイ)
6. マスタリング
1. 音量調整(ゲイン調整)
まず、ボーカルとinstの音量バランスを整えます。
録音時の音量がバラバラだと、サビで急に声が大きくなったり、Aメロで声が小さすぎたりします。これを曲全体で聴きやすいレベルに揃えます。
2. EQ(イコライザー)
EQは、声の周波数を調整する作業です。
- 低音域の「もこもこ」をカット
- 高音域を持ち上げて抜けを良くする
- instとかぶる周波数を調整して、声が埋もれないようにする
人の声には「おいしい周波数」と「不要な周波数」があり、これを整えることで聴きやすくなります。
3. コンプレッサー
コンプレッサーは、音量のばらつきを均一にするエフェクトです。
歌っているとき、声は常に同じ音量ではありません。
静かな部分と大きな部分の差が激しいと聴きづらいため、コンプレッサーで「大きすぎる音を抑え、小さい音を持ち上げる」処理をします。
これにより、曲全体を通して安定した音量で聴けるようになります。
4. ディエッサー
ディエッサーは、「サ行」のキツさを抑えるエフェクトです。
マイクで録音すると、「さしすせそ」などの音が耳に刺さることがあります。
これを自動で検出して抑えるのがディエッサーです。
5. 空間系エフェクト(リバーブ/ディレイ)
空間系エフェクトは、声に残響や反響を加えて、instに馴染ませる効果があります。
リバーブ: カラオケのエコーのような残響。声に奥行きを与え、instと自然に溶け合わせる
ディレイ: やまびこのような反復効果。ポップスやアニソンでよく使われる
これらを適切にかけることで、「ボーカルだけ浮いている」という違和感がなくなります。
6. マスタリング
マスタリングは、MIX全体の最終調整です。
- 全体の音圧を上げて「聴こえやすく」する
- 音質の最終チェック
- YouTubeなどの配信先に合わせた音量調整
これをしないと、他の歌ってみた動画と比べて「なんか音が小さい」「迫力がない」と感じることがあります。
なぜMIXが必要なの?
「録音した声と伴奏を重ねるだけじゃダメなの?」と思う方もいるかもしれません。
- ボーカルが浮いて聴こえる(素人感)
- 音量バランスが悪い(声が小さい/大きすぎ)
- 他の歌ってみたと比較して音質が悪く感じる
- 「サ行」がキンキンして聴きづらい
- YouTube上で音が小さく聴こえる
YouTubeにはたくさんの歌ってみた動画があります。
その中でMIXされていない音源は、どうしても「素人っぽさ」が目立ってしまいます。
「歌がうまいのにもったいない」ということにならないためにも、MIXは重要です。
MIXをしっかり行うことで「歌の良さ」が引き立ちます。
MIXに必要なもの
自分でMIXする場合、以下が必要になります。
- DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)
- プラグイン(エフェクト)
- モニター環境(ヘッドホン or スピーカー)
- 時間と知識
DAW(録音・編集ソフト)
MIXを行うためのソフトウェアです。
- 無料: GarageBand(Mac)、Audacity、Cakewalk
- 有料: Logic Pro、Cubase、Studio One、Pro Tools
初心者は無料DAWから始めるのもOKです。
本格的にMIXしたい場合は、有料DAWのほうが機能が充実しています。
プラグイン(エフェクト)
EQ、コンプレッサー、リバーブなどのエフェクトです。
DAWに標準搭載されていることも多いですが、高品質を求める場合は有料プラグインを使います。
モニター環境
MIXは「正確な音を聴ける環境」が重要です。
- フラットな特性のヘッドホン
- モニタースピーカー
普段使いのイヤホンやスピーカーは音が「味付け」されていることがあります。
正確なMIXをするには、フラットな特性のモニター環境が理想です。
時間と知識
実はこれが一番のハードルです。
MIXは覚えることが多く、習得に数十時間かかることもあります。
1曲のMIXに3〜10時間かかることも珍しくありません。
自分でMIXする?依頼する?
MIXは「自分でやる」か「誰かに依頼する」かの2択があります。
| 項目 | 自分でMIX | MIX依頼 |
|---|---|---|
| 費用 | 無料〜(ソフト代) | 3,000円〜15,000円 |
| 時間 | 習得に数十時間 | 待つだけ |
| クオリティ | 経験による | 一定水準を担保 |
| 自由度 | 100%自分好み | 要望を伝える必要あり |
こんな人は自分でMIX
- Mixスキルを身につけたい
- 時間に余裕がある
- 細かいこだわりを反映したい
こんな人はMIX依頼
- すぐに投稿したい
- MIXに時間をかけたくない
- クオリティを優先したい
詳しい判断基準は「自分でMix vs 依頼する」で解説しています。
MIXを依頼する場合の流れ
MIXを依頼する場合、基本的な流れは以下のとおりです。
1. ボーカルデータとオフボーカル(inst)を用意
2. 依頼先を選ぶ(個人Mix師、サービスなど)
3. データを送って依頼
4. 納品物を受け取る
詳しくは「Mix依頼の流れ」で解説しています。
「やり取りが不安」という方へ
Mix依頼で初心者がつまずきやすいのが「Mix師とのやり取り」です。
- 何を伝えればいいかわからない
- 文章でのやり取りが苦手
- 修正依頼をどう伝えればいいかわからない
こうした不安がある方は、やり取り不要で依頼できるサービスを使うとハードルが下がります。
- やり取り不要: データをアップロードするだけ
- Mix師選び不要: 品質スコアに基づく自動マッチング
- 一律料金: 8,800円(追加料金なし)
- 納期保証: 7日以内(特急は72時間)
よくある質問
Q. MIXなしで投稿しても大丈夫?
投稿すること自体は可能です。
ただし、他のMIX済み動画と比較すると音質面で見劣りする可能性があります。
「まずは投稿を経験したい」という場合は、MIXなしで投稿して、後からMIXありで再投稿する人もいます。
Q. MIXとマスタリングの違いは?
- MIX: ボーカルとinstを合わせて、バランスを調整する作業
- マスタリング: MIX後の音源全体を最終調整する作業
マスタリングはMIXの後工程で、音圧や音質の最終仕上げを行います。
Q. MIX依頼の相場は?
依頼先によって異なりますが、3,000円〜15,000円が一般的です。詳しくは「Mix依頼の料金相場」を参照してください。
まとめ
歌ってみたの「MIX」とは、録音した声とオフボーカルを合わせて、聴きやすい完成品に仕上げる作業です。
- 音量バランスを調整する
- EQで声を聴きやすくする
- コンプレッサーで音量のムラを整える
- リバーブでinstに馴染ませる
- マスタリングで最終調整する
MIXをすることで、ボーカルとinstが自然に溶け合い、YouTubeで聴いても違和感のない音源になります。
「自分でやるか、依頼するか」はあなたの優先度次第です。
時間を優先するなら依頼、スキル習得を優先するなら自分でMIXするのがおすすめです。