「ハモリを入れたいけど、どうやって作ればいいの?」 「自分でハモれないんだけど、ハモリって入れられる?」
歌ってみたにハモリやコーラスを入れると、楽曲がグッと華やかになります。
この記事では、ハモリの作り方から録音のコツ、Mixでの調整方法まで、初心者向けにわかりやすく解説します。
- ハモリとコーラスの違い
- ハモリの作り方(3つのパターン)
- 録音時のコツ
- Mixでの定位・音量調整

P!xL(ピクセル)
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ハモリ/コーラスとは?
まず、ハモリとコーラスの違いを理解しておきましょう。
ハモリとコーラスの違い
ハモリ(ハーモニー) と コーラス は似ていますが、少し意味が異なります。
- ハモリ: メインボーカルと同時に、違う音程で歌う
- コーラス: サビや特定の箇所でメインを補強する歌(ハモリを含む)
歌ってみたでは、この2つを明確に区別せず「ハモリ」と呼ぶことが多いです。
この記事でも「ハモリ」と総称して解説します。
ハモリを入れると何が変わる?
ハモリを入れることで、楽曲に以下のような効果が生まれます。
ハモリの効果:
- サビに厚みと迫力が出る
- 楽曲が華やかになる
- プロっぽい仕上がりに近づく
- 原曲の雰囲気を再現できる
特にサビでハモリが入っている原曲の場合、ハモリなしだと「なんか物足りない」と感じることがあります。
まずは原曲を聴いて、どこにハモリが入っているか確認しましょう。原曲と同じ箇所にハモリを入れると、自然な仕上がりになります。
ハモリの作り方【3つのパターン】
ハモリを作る方法は、大きく分けて3つあります。
①3度上/下でハモる(基本)
最も基本的なハモリは「3度」でハモる方法です。
- 3度上: メインの音より3つ上の音でハモる
- 3度下: メインの音より3つ下の音でハモる
- 例: メインが「ド」なら、3度上は「ミ」、3度下は「ラ」
3度のハモリは、メインメロディと綺麗に調和しやすく、初心者でも挑戦しやすい方法です。
やり方:
- メインボーカルのメロディを確認
- 各音の3度上(または下)の音を探す
- その音程で歌う
注意点: 曲のコード進行によっては、3度上/下がハマらない箇所もあります。「なんか気持ち悪い」と感じたら、その音は避けて調整しましょう。
②コード進行に沿ってハモる
より自然なハモリを作るには、曲のコード進行を意識する方法があります。
考え方:
- コードの構成音の中からハモリの音を選ぶ
- メインボーカルの音と、コード構成音の中で合う音を使う
例えば、Cコード(ド・ミ・ソ)の箇所でメインが「ド」なら、「ミ」や「ソ」でハモるのが自然です。
この方法は、コード進行を読み取れる知識が必要です。初心者はまず「3度ハモリ」から始めて、慣れてきたらコード進行を意識してみましょう。
③ソフトウェアで生成する
「自分でハモれない」「音程を取るのが難しい」という方は、ソフトウェアでハモリを生成する方法があります。
ピッチシフトでハモリを作る:
- メインボーカルのデータをコピー
- ピッチシフト機能で音程を上げる/下げる
- 3度上/下に設定してハモリを生成
使えるソフト:
- Melodyne(高品質なピッチ編集)
- DAW標準のピッチシフト機能
- Vocal Shifter(無料)
ピッチシフトで生成したハモリは、どうしても「機械っぽさ」が出やすいです。音量を控えめにしたり、リバーブを多めにかけると自然に聴こえやすくなります。
④Mix師にハモリ生成を依頼する
「自分でハモれないし、ソフトの操作も難しそう…」という方も大丈夫。Mix依頼時にMix師にハモリ生成をお願いするという方法があります。
依頼のしかた:
Mix師に依頼するとき、以下のように伝えるだけでOKです。
- 「参考音源と同じようにハモリを生成してください」
- 「サビにハモリを入れてほしいです」
参考音源を一緒に送れば、Mix師がピッチ補正ソフトを使って、原曲と同じ雰囲気のハモリを生成してくれます。
相性が良い曲調:
- ロック系(バンドサウンドに馴染みやすい)
- 機械系・ケロケロ系(もともとピッチ補正を多用する曲調)
- アップテンポな曲全般
相性に注意が必要な曲調:
- バラード系(特にインストが静かな曲)
- アコースティック系
バラードやインストの音が小さい曲では、ソフトで生成したハモリの「機械っぽさ」が目立ちやすいです。こういった曲では、自分でハモリを歌うか、ハモリなしで仕上げるほうが自然になることもあります。
ハモリの録り方【録音のコツ】
自分でハモリを歌う場合、録音時に意識すべきポイントがあります。
メインボーカルと一体感を持たせる
ハモリは「メインボーカルを引き立てる」役割です。主役はあくまでメインボーカル。
意識するポイント:
- メインと同じ歌い方(ビブラートのかけ方など)
- メインと同じタイミングで歌い始める
- 声量を抑えめにする
ハモリを録るときは、必ずメインボーカルをヘッドホンで聴きながら録音しましょう。タイミングを合わせやすくなります。
録音環境を統一する
メインボーカルとハモリは、できるだけ同じ環境で録音することをおすすめします。
理由:
- マイクが違うと音質が変わる
- 部屋の響きが違うと違和感が出る
- Mixしたときに馴染みやすい
理想は「同じ日に、同じ場所で、同じマイクで録る」ことです。
録音の基本については「歌ってみた録音ガイド」で詳しく解説しています。
ハモリのMix方法
ハモリを録音したら、Mixで適切に調整しましょう。
パンニング(定位)で広がりを出す
ハモリをステレオで広げると、楽曲に広がり感が出ます。
- メインボーカル: センター(0)
- ハモリ①: 左に30%
- ハモリ②: 右に30%
上ハモリと下ハモリがある場合は、それぞれ左右に振ると効果的です。
ただし、極端に左右に振りすぎると不自然になるので、30〜50%程度に留めましょう。
音量バランスの調整
ハモリの音量は、メインボーカルより控えめに設定します。
目安:
- メインボーカルの70〜80%程度の音量
- 「ハモリが聴こえるけど、邪魔にならない」レベル
ハモリが目立ちすぎると、メインボーカルが埋もれてしまいます。「メインが主役」という意識を忘れないようにしましょう。
エフェクトのかけ方
ハモリには、メインボーカルと同じか、少し多めにエフェクトをかけることが多いです。
リバーブ:
- メインより少し多めにかける
- ハモリが奥に引っ込んで、メインが前に出る効果
EQ:
- メインと似た設定でOK
- 高音を少しカットすると、より自然に馴染む場合も
ハモリのMixは、メインボーカルより難易度が高いです。「どのくらいの音量がいいか」「エフェクトはどれくらいかけるか」は経験が必要な部分です。
Mixの基本については「歌ってみたのMIXとは?」で解説しています。
まとめ
歌ってみたにハモリ・コーラスを入れると、楽曲が華やかになり、プロっぽい仕上がりに近づきます。
- ハモリの基本は「3度上/下」
- 自分でハモれなくてもソフトで生成できる
- Mix師にハモリ生成を依頼することも可能(ロック・機械系と相性◎)
- 録音時はメインとの一体感を意識
- Mixではパンニングと音量バランスが重要
ハモリの作成やMix調整は、慣れるまで時間がかかる作業です。
「ハモリを入れたいけど、自分でMixするのは難しそう…」という方は、Mix依頼という選択肢もあります。